CAD【apparel-cad】
CAD(アパレルCAD)とは、パターン(型紙)をPC上で作成するためのアプリケーションツールのこと。computer aided designとはコンピュータ支援設計と訳され、コンピュータにより設計を作業を効率的に行うために作られた。CADは元々、アパレルに限らず機械設計から建築等の様々な
設計を想定して作られたが、各分野で必要となるデータが違うために、多くの特化型CADソフトが作られている。
アパレル専用のCADとしては、主に【縫い代】を付ける作業や【ノッチ(合印)】を入れること、【グレーディング(サイズ展開)】や、生地要尺の計算のデータの扱いやすさなど、アパレル生産に必要な作業が効率化できるように設計され、CAM・コンピュータ支援製造(computer aided manufacturing)と連携できるデータにもなっている。
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CAMに関しては、縫製工場においては自動裁断機による生地裁断に使用されている。
*コンピュータ製図システム「computer assisted drafting」「computer assisted drawing」と同義として扱われることもある。
最近では、生地の風合いもデータに入れた、3Dパターンによるソフトも多く開発されているが、国内企業では、まだあまり本格的に普及はしていない。
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生産管理に関しての注意
データは誰でも扱えるようで、実は作成者のクセや独自のやり方で作られていることが多い。CADはあくまで鉛筆と紙の代わりとなる道具であり、パターンに関しては、ドレメ式・文化式・上田式等、様々あるため、データの作成方法によっては別の人間がグレーディングをすると、ルールの食い違いが起こり、違和感のあるサイズ展開になる場合がある。
また、安易なパターンデータの使いまわしにより起こるトラブルとしては、データに生地の縮率が入っていることを理解しないでデータを使用する場合に多い。アパレル生産には、生地の違いによる縮率は必ず想定しなければ、カットソーでは特に仕様書の製品規格サイズとパターンサイズが
大きく違うことがあるので要注意。
よく使用されているアパレルCAD
クレアコンポ → 企業サイト
東レグループの東レACS株式会社で開発されたアパレル専用ソフトの総称。パターンメーキングからグレーディング・マーキング・仕様書作成のソフトもあり、国内アパレル業界ではNo1のシェアを誇っています。便利な機能も多く、互換性の高いソフトとして多用されていますが、ライセンス月額費用はパターンマジックのみで約4万円くらいからとなっており、グレーディングソフトのライセンスも別途必要。個人パターンナーでは、ある程度の仕事の見込みがなければ厳しいでしょう。
AGMS → 企業サイト
旧旭化成のAGMS株式会社で開発されたアパレルCADソフト。アパレルパターンに必要な機能は揃っており、ソフトウェアレンタル等の独自のサービスもあり、トーレニング等も行ってくれる。3D CADの分野では海外のCAD開発会社と提携して、システム販売を行っている。
YUKA&ALPHA → 企業サイト
ソフトウェア開発会社とパターンサービス会社が共同出資して作られたアパレル専用CAD。細かな生産状況を想定したシステム開発がされているのが特徴。細やかなサポート体制に力を入れていて、東京と大阪にパターン入出力センターがあり、個人事業者としても有難いサービスが多い。
無料 アパレルCADソフト
パタパタモードくん → 企業サイト
株式会社ジェイシーシステムが提供している無料のアパレルCADソフト。パターンメイキングに必要な機能はもちろん、縫い代付け・グレーディング・マーキング・体型補正機能等、アパレルCADに十分な機能が備わっています。パターンの出力サービスの利用もでき、サービスが非常に充実しています。有料会員になれば、さらにインストラクターのサービスやデータベースの利用もできるようになっています。
洋裁CAD → ダウンロードサイト
趣味の洋裁用に開発されたフリーのアパレルCADソフト。非常に時間を掛けて、自作開発されているアパレルソフト。使い方等は、細かくマニュアル化されている。
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