
染色堅牢度【color fastness】
染色堅牢度とは染色された布地の製品がどの程度染色に安定性があり、変色・退色しにくいかを試験によって評価した指標。様々な条件で色落ちがしやすいか、しにくいかをテストしている。
アパレル製品において、生地の発色の良さや使用していくなかでの色の保持力も品質の重要な要素の一つです。そのためアイテムごとに使用シーンを想定し、外的な環境や洗濯の頻度などから、どの程度の使用状況でどれくらい色落ちするかという試験を行っています。JIS規格にそって等級を判断し、堅牢度に改善が可能かどうかなど、製品の生産・販売を進めていくうえでの判断材料となります。
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染色堅牢度を左右する要因
- 染料の質
- 繊維に合った染料が使用されているか
- 染色技術・方法
染色堅牢度の試験方法
染色堅牢度の試験は、色が落ちやすい使用条件に沿って行われます。
- 日光
- 水(海水などを含む)
- 洗濯
- 汗
- アイロン(熱プレス)
- 摩擦
JIS(日本工業標準規格 JISL0801)によって6種類の方法が定められている。色落ちの程度によって、1級から5級まで、また耐光堅牢度(JIS L 0842, JIS L 0843)は8級までの等級に分けられている。数字が大きいほど、堅牢度が良いことを示している。

一般的なカラー区分
- ファストカラー・・・ すべての項目で優秀な染色堅牢度があるもの
- ウォッシャブルカラー・・・洗濯しても色落ちしにくいもの
- コマーシャルカラー・・・並品
上記のように目安とされているが、製品の使用シーンによって重視される染色堅牢度は分かれている。夏のアパレルアウターは、汗堅牢度や耐光堅牢度が求められ、インナーは洗濯の堅牢度が重視される。スイムウェアでは海水・塩素での堅牢度が絶対となり、カーテンなどの直射日光にさらされる繊維製品には耐光堅牢度が最も重視されるように、シーンに合わせた生地と堅牢度を考えた商品設計が必要である。
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