ダメージ加工【damaged design】
ダメージ加工とは、ファッションにおいて最初から少し使用感があったり、着古したようなデザインを敢えて入れる加工のこと。
日本を代表するデザイナー、コムデギャルソンやヨージ・ヤマモトの発表した破れているようなデザインやアシンメトリーで一見して不格好とも言えるデザインが話題になって以来、きっちりと作るだけが美しいというわけではないという価値観が生まれ、使い込んで着古した雰囲気のあるダメージ加工もファッションにおけるデザインとして人気になった。
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生産における注意
自然に着古してできたランダムな状態を、もともとの製品にダメージとして入れるため、製品に均一を求めると難しくなる。また加工中に予期せぬトラブルも起きやすいため、どの程度を許容範囲にしておくかも重要で、リスクも考えた上での商品化を考えなければならない。検品の際にも、A品・B品の違いをチェック判断することも個人差があるため、許容範囲は大きく考えて品質ネームやタグに注意書きをしておくことがトラブル防止には必須となります。
ダメージ加工の種類
- ウォッシュ加工
- バイオウォッシュ
- 硫化染め
- シワ加工(ワッシャー加加工)
- リップド加工
- ブラスト加工
ジーンズのダメージ加工
ダメージジーンズは現在では当たり前のように、ファッションのデザインの一部になりました。戦後に日本の市場には米軍の払い下げの作業用ジーンズが大量に出回るようになりました。作業にて着古されたジーンズは、油汚れもひどく様々な箇所が、擦れて色褪せたり破れたりしていました。そして何度も洗濯されていたことによって生地も柔らかくなっていました。
日本ではもともと着物を長年直したり手直しして使い続ける文化があったので、その汚れや破れを活かしながら自分の気に入ったようにアレンジするということに抵抗がなかったのです。
日本の経済も豊かになっていくとともに新品のジーンズも流通が盛んになります。ですが、新品の生デニムのハリやゴワゴワした硬さが日本人には履きづらいと感じる方も多かったようです。そこで輸入ジーンズをあらかじめ洗ったり加工して販売するようになっていった経緯があるようです。そして1968年に世界で初めてジーンズを洗ってから販売することを始めたのが、日本の岡山県倉敷市の株式会社ビッグジョンでした。