フラットシーマ【flat seamer】
フラットシーマ(フラットシーム)とは4本もしくは5本の針、6本の糸を使用する特殊ミシンで、縫い目を重ねて平らに縫い合わせる縫製手法のこと。フラットシーマは1962年頃にアメリカのユニオンスペシャル社が開発したミシンが最初といわれています。しかし現在ユニオンスペシャル社はフラットシーマの生産を終了しており、現在はJUKI(株)、ペガサスミシン製造(株)、ヤマトミシン製造(株)の3社のミシンが使用されていることが多い。
- JUKI株式会社 ⇒ 扁平縫ミシンカタログページ
- ペガサスミシン製造株式会社 ⇒ 工業用ミシン紹介ページ
- ヤマトミシン製造株式会社 ⇒ フラットシーマのカタログページ
フラットシーマミシンは縫い代をカバーして平ら縫製できるため、縫い代のごろつきがなく肌に当たらない。振り糸を波目になるように縫製しているので、縫製距離に対して非常に長く糸を使用してることになる。さらに水着などでは、振り糸に伸縮性の高いウーリー糸を使用して伸縮性を高めている。そのため縫い目が伸びに強く、ゴムのように伸縮性の高い生地に適している。そのため肌に密着するようなアイテムを中心に、Tシャツ、トレーナー、フリース、スイムウェア(水着)、ラッシュガードなどに幅広く使われている。
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アパレル生産に関して
通常のTシャツやポロシャツのように体に対して密着しないアイテムに関しては、縫い目のごろつきは特に感じることもないため必要とされないが、縫い目のデザイン的に使用されることがある。しかしミシンが非常に高額なこともあり、通常はインナーや水着に特化した縫製工場しか所持していないので、カジュアルアイテムでフラットシーマを使用するには工場の選定や工賃の問題でハードルが上がる。
縫製工場の選定に関してはこちらも参考にしてください 続きを見る
縫製工場【sewing factory】
パターン仕様
フラットシーマミシンには縫い代を両側カットしながら縫製するタイプや、片側のみカットするタイプなど様々なタイプがある。縫い代幅も異なり、左右差を求められることもある。パターンの縫い代の調整は、生産工場と綿密に打ち合わせを行うか、アイテムに合わせて工場で調整することが望ましい。
無縫製(高周波溶着)【no-sewing】
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裾二本針始末
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オーバーロック【overlock】
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