糸番手
糸番手とは、糸の太さを示す単位。一般に使われている糸の太さの単位は、綿糸用、羊毛糸用、麻糸用の番手(Count)と絹糸(フィラメント)用のデニール(Denier)がある。
上記とは別に、繊維によって単位を使い分ける紛らわしさを回避するために合理的な統一番手としてテックス(Tex)番手が存在する。また、平成11年10月にデニールに代わる統一番手としてデシテックス(Decitex)という単位が制定された。
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綿番手
綿紡式で紡績した糸に対して使われる太さの単位で、英式番手とも呼ばれている。重さ1ポンドで840ヤードの長さの糸を1番手とする。1ポンドの重さを一定にして、840ヤードの何倍の長さがあるかによって番手が決まる。
1ポンドの長さ ヤード | 1ポンドの長さ メートル | 番手 | |
840y ✕ 30 = 25200y | 23042.88m | 30番 | 太 |
840y ✕ 60 = 50400y | 46085.76m | 60番 | 細 |
1ポンド=453.6g
1ヤード=0.9144m
綿番手の表示
- 単糸の場合は20s、40sのように表記
- 双糸(単糸2本を撚り合わせた糸)は20/2s、40/2sと表記
- 引き揃え双糸(単糸2本を撚り合わせず、平行に並べる双糸)の場合は20//2sと表記
毛番手
羊毛糸または羊毛紡績方式で紡出した糸に対する番手。メートル番手ともいう。重さ1kgで長さが1kmある糸を1番手とする。1kgの重さを一定として、1kmの何倍の長さがあるかによって番手が決まる。羊毛糸の中心的な番手は48が多い。綿糸は単糸で使われることが多いが、羊毛糸は双糸で使われることが多い。
1kgの長さ | 番手 | |
1000m ✕ 48 = 48000m | 48 | 太 |
1000m ✕ 100 = 100000m | 100 | 細 |
羊毛番手の表示
- 羊毛の場合は単糸の使用が少なく、必ず1/48と書いて綿番手との混同を避ける
- 48番手双糸は2/48と表記
- 48番手引き揃え双糸(単糸2本を撚り合わせず、平行に並べる双糸)の場合は2//48と表記
- 綿番手はsを付けるが、毛番手はsを付けない
麻番手
麻糸または麻紡方式で紡出した糸に対する番手。重さ1ポンドで長さが300ヤード(274.3m)ある糸を1番手という。1ポンドの重さを一定として、300ヤードの倍数でもって番手とする。麻糸の中心となる60番手だが、この場合1ポンドの重さで18000ヤード・16459.2mということになる。番手の表記の仕方は、綿番手と同じ。