
毛芯
毛芯とは、本格的なテーラードスーツやジャケット・コートに使われているフラシ芯(接着しないで使用する)のこと。主に人体の立体に沿うような成形性や、長く着用しても形がくずれにくい保形性の向上。さらに程よい厚みや強度を増すために使用しています。
一般的に毛芯はタテ方向よりもヨコ方向に強いハリを持たせた造りとなっており、テーラードジャケットの胸周りの形状を美しくつくるには不可欠となっています。接着芯とは違い、毛芯を使用することで生地の柔らかさや風合いを活かしたまま美しい形状を保つことできるので、本格的なテーラードスーツは何十年と愛用できると言われている。しかし、もちろん接着芯よりも取り扱いが難しく、熟練したテーラー技術が必要。
もともと【ウール】や【キャメル】などの獣毛を使用し、特にヨコ糸にはハリの強い【ゴート】【ヤク】【キャメル】を使用していたことが多かったので毛芯と呼ばれるようになった。現在では安価なポリエステルのフラシ芯も開発され、水洗い可能なスーツなどに使用されるようになった。
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加工芯



一般的に毛芯地を使用する際には、生地の種類やデザイン、シーズンに合わせた最終アイテムに合わせて、裁断・縫製などの加工をしたものを使用します。加工された毛芯地を【加工毛芯】と言いますが、一般的には加工されたものを【毛芯】と呼んでいることも多い。部位により【台芯】【胸増し芯】【肩増し芯】に分類され、毛芯地・フェルト・不織布・スレキ・テープなどを様々な組み合わせてできている。
- 台芯 加工毛芯の土台部分。適度なハリコシ・厚み感・重さなどが必要
- 胸増し芯 胸部分を補強し、立体感を出す部分。一般的にハリコシの強い毛芯地を使用
- 肩増し芯 腕の稼働によって形が崩れやすいので、最もハリコシの強い毛芯地が使用される
毛芯の芯据えについてはコチラ
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芯据え
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