縫い代始末
縫い代始末とは、縫製するために必要な縫い代を縫製した後の処理の仕方のこと。出来上がり線の内側の始末なので外見的には目立たない部分でもあるが、服の仕上がりや強度にも関わってくる大切な部分である。使用するミシンの種類や縫い方によって、可能なことと不可能なことも出てくるので、基本的な縫製の知識が必要。
縫製仕様書の指示としては、縫い代始末もしっかりと指示をしておくと統一感ができて、仕上がりの安定につながる。縫製工場に任せる場合は、最低限として製品によって始末を統一してもらっておくとよい。
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縫い割り始末
縫い割り始末とは、本縫いミシンで縫った後に縫い代をアイロンで左右に割る始末のこと。縫い代が左右に均等になり、縫い合わせの微妙な曲線などを表現しやすい。縫い代部分の厚みが左右で同じでキレイな仕上がりとなる。しかし、本縫いの縫い目部分だけに力がかかるので、引っ張りの強度に関しては強くないので、生地の厚みによっては注意が必要。裏地がない場合には左右それぞれの縫い代に生地端のかがりが必要となるので工程も増えてしまう。
縫い代片倒し始末
縫い代片倒し始末とは、どちらか片側に縫い代を倒す処理のこと。オーバーロックやインターロックなどで縫製すると、縫い代を一気にかがって縫製するので自ずとどちらか一方に倒すことになる。片側の厚みが3倍になることを踏まえて、全体のデザインを考慮して縫製指示をしたほうがよい。
縫い代が立ってきやすいので、ステッチを入れた方が仕上げアイロンをする際にもやりやすくなるといったメリットがあり、強度も上がる。仕様書での指示の仕方としては、特に片倒し始末の場合は○○高・片倒しといったように指示する。