要尺・必要尺
要尺・必要尺とはアパレル製品を作る上で、1着あたりに生地や接着芯が何cm必要かを計算した長さのこと。要尺は1着あたりにかかるコストに大きく関わります。パターンの観点からはデザインやパーツ数、サイズによって大きく変わり、生地の観点からは裁断可能な生地巾(有効巾)によって大きく変わります。
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要尺マーキング
要尺を計算することができるマーキングは、パターンCADソフトとセットになっている。必要な情報を設定して、パターン配置によって裁断を想定した要尺を割り出すことができる。
有効生地巾
布帛生地であれば生地端の耳。ニット生地であればホツレ止めのガミング部分を除いた、製品に使用可能な生地巾のこと。裁断の際は、その内側にパターンを配置する。
パターン情報設定
裁断の際は、基本的にサイズを混ぜて裁断しない。必ず1サイズでまとめなければ、パーツが混ざってしまうことになる。そのため、出来れば要尺は各サイズで確認した方が良い。生地巾によっては、SサイズとLサイズでは10cmくらい要尺が変わってくることもある。その場合、各サイズの発注数のバラつきで生地が多過ぎたり、不足したりする原因となりやすい。
生地ごとのパターンパーツ設定
一つのアイテムに複数の生地や接着芯を使用する場合がある。その際は、A生地を使用するパーツはA生地の幅で要尺計算をし、B生地を使用するパーツはB生地の幅で要尺を計算しなければならない。
要尺計算と同じように、使用する生地の種類が多いほど裁断に関しては延反回数が増えて、コストも上がる計算になる。
延反に関しての詳細はコチラ 続きを見る
延反
マーキングイメージ
製品はポロシャツ。120cm巾の生地を使用した1人取りのマーキングイメージ。袖口と衿は横編みリブを使用するため、マーキングには載せない。前立て等の全面接着芯を貼るパーツは、網掛け部分のように1枚にまとめて、接着芯を貼ってから各パーツに裁断した方が作業効率が良い。そのため、机上計算の要尺と裁断現場の要尺が変わってくる場合もある。
160cm巾の生地でポロシャツのマーキングを行った。左は1人取りでマーキングをした場合、要尺は74cm/着になる。3人取りでマーキングをした場合は、61.3cm/着と大きく要尺が変わってくる。
使い分けの違いは、3人取りの場合は要尺を抑えることはできるが必ず裁断数が3の倍数となる。生産数が少ない場合は、1人取りの方が延反で生地を重ねる枚数を多くして、裁断しなければならないパーツ数を少なくした方が作業時間が短縮できるというメリットがある。
仕様書・指図書
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裁断指示【cutting instructions】
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マーキング【marking】
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