サルエルパンツ(sarrouel pants)
サルエルパンツ(sarrouel pants)とは、股下がなく裾が輪になり足を出す部分だけが空いているパンツのこと。袋の底の両脇に穴をあけ、そこから足を出したようなパンツのことで、スカートとズボンの中間のようなアイテムと定義されている。元々イスラム文化圏の民族衣装で、イスラム語で“おむつ”を指すサルールから名づけられた。'77年の春夏パリコレクションで登場しファッションアイテムとして普及していった。
ファッションアイテムで使われている股下があり、足首周りを絞ったシルエットのパンツはシャルワールと呼ばれているイスラム圏の民族衣装の方が近い形状となっている。
日本には16世紀にスペイン人やポルトガル人が渡来した際の南蛮屏風には、シャルワールにマントといった姿で描かれたものが残っている。ポルトガル語で膨らんだズボンのことを「カルサン」と呼んでおり、日本でもこれを真似て袴に手を加えて「軽衫(かるさん)」を作り、今では日本国技の大相撲の呼び出しの服装となっている。