セットインスリーブ(set-in sleeve)
セットインスリーブとは、通常のアームホール位置につける筒形に付けられた袖です。最も基本的な付け方で、普通袖ともいわれています。Tシャツやトレーナー等、様々なアイテムに最も多く使われている袖のことです。
セットインスリーブは袖を付ける角度によって、動きやすさや着心地が変わってきます。それぞれ身頃に対しての角度が異なりますが、パターンとしては袖山の高さの違いでこのように差が出ます。
袖山が高い袖
- 下向きに袖が付いているので、腕を下した状態がスッキリと見える。
- 腕を下した時に、脇の下がごわつかない
- 腕を上に上げにくい
- 袖下の風通しが悪く、湿気がこもりやすい
袖山が低い袖
- 横向きに袖が付いているので、脇下に生地が余る
- 腕を下した時に、袖の上側の生地が余る
- 腕が上げやすく、動きやすい
- 袖下にゆとりがあって、風通しが良い
ファッションとしての袖
海外で好まれる袖と、日本で好まれる袖は大きく違う。これは、日本が非常に湿度の高い気候であることに関わる部分が大きい。袖山が高い袖は、スタイルが良く見えるという特徴がある。但し、日本のように湿度の高い気候では風通しが悪く、脇に汗をかきやすくなってしまう。
日本では袖山が低い袖が好まれるのは、動きやすい上に風通しがよく、脇の下に湿気がこもりにくいという特徴があるからです。ですが、スタイルが良く見えないので、オジサンっぽく見えてしまうというデメリットがある。
日常でもついスポーツブランドのポロシャツを着てしまうと、オジサンっぽいイメージになってしまいます。ファッションブランドは、なるべくすっきり見えて、快適さを保てるような袖の設計をしているので、用途を考えてブランドも選ぶのが良いでしょう。