2020東京オリンピックで注目!スポーツクライミングとは
いよいよ、開催される2020東京オリンピックで初めて開催される新種目スポーツクライミングを勝手に解説。あまり知られていない競技の内容から、予選と決勝の違いなどを分かりやすく説明します。さらに、一番とっつきやすいボルダリングに興味を持っていただけると嬉しいです。
スポーツクライミングとは
スポーツクライミングには、スピード・ボルダリング・リードの3種目があります。この東京オリンピックでは、この3種目全ての合計点数を競う複合(コンバイド)という形式で行われます。スピードは規格統一されたコースを登り、ボルダリングとリードは他の選手の登りを見ることができない「オンサイト方式」で行われます。会場は東京都江東区の「青海アーバンスポーツパーク」同じく今回の新種目「3×3バスケットボール」と同じ会場で行われます。日本人出場選手は男子は楢﨑智亜選手・原田海選手、女子は野口啓代選手・野中生萌の4名。
競技日程 | 時間 |
8月3日(火)男子予選 | 17:00~22:40 |
8月4日(水)女子予選 | 17:00~22:40 |
8月5日(木)男子決勝 | 17:30~22:20 |
8月6日(金)女子決勝 | 17:30~22:20 |
スピード
スピードとは95度の前傾で高さ15mの壁に設置されたホールド(突起)を「どれだけ速く登れたか」を競う競技。スピードはホールドの位置や角度まで国際規格で統一されていて、全ての試合で同じ壁を登ります。練習では体の感覚で手足の動きを覚えておき、どれだけ練習と同じような感覚で登れるかという部分や瞬発力が求められる競技です。優勝タイムは男子で5~6秒、女子で7~8秒くらい。1秒に2~3mという速さは一般的なエレベーターよりも速いということになります。スピードは競技クライミングをやっていなければあまり経験しない競技です。
予選
予選はタイムレース形式で行われ、1人2回の試技で、どちらか速いタイムが予選記録として採用されます。一度でもフォルススタート(フライング)をしてしまうと、その時点で失格、最下位となってしまうのが注意点です。
決勝
決勝は予選と異なり、一発勝負の2人1組対戦方式です。いくらタイムが速くても対戦相手に勝利しなければ意味がありません。初戦で勝利した4名と敗者の4名がトーナメントを組みます。1人3回の対戦で1位から8位までが決まります。
ボルダリング
ボルダリングは、4m~5mの高さの壁に設置された課題を「いくつ登りきれたか」を競う競技。様々なタイプの課題への対応力や、筋力・体幹・柔軟性・アイデアが求められます。課題の種類は無限に存在するので、選手は初めて見る課題を短い時間の間にクリアしなければなりません。ボルダリングは落ちたとしても制限時間内は何度でもトライできますが、何度も登ることで体力・筋力は削られていくので、消耗を抑えるのも駆け引きの一つになってきます。壁の高さが低く、ロープ等の道具も必要がありません。そのため、街中でもジムが作られて最も趣味として楽しめるクライミング競技になっています。
予選
4つの課題が横並びとなり、ベルトコンベア式に選手が順番に登っていく。一つの課題にチャレンジできるのは5分間。その間は何度でも挑戦することができます。下の①~④の順番で順位が決まります。
①完登数 | 課題のゴールまで到達した数 |
②ゾーン獲得数 | ゾーン(課題の要所となる中間地点)まで到達した数 |
③完登数に要したアテンプト数 | 課題を登り切るまでに要した試技の数 |
④ゾーン獲得に要したアテンプト数 | ゾーン獲得までに要した試技の数 |
決勝
予選と異なりベルトコンベア方式ではなく、一つの課題を全員がトライを終えてから行う方式(W杯決勝方式)で行われます。順位の決定は方法は予選と同じで、制限時間内は何度でもトライ可能。異なる点としては課題が3つになり、制限時間は4分となっています。
リード
リードとは、高さ12m以上の壁を、制限時間6分の間に「どこまで高く登れたか」を競います。ロープを支点にかけながら、安全を確保しつつ完登を目指していきます。およそ30~40手のホールドが設置され、一度落ちたら終了となる一発勝負の競技。ボルダリングほど複雑ではないものの、落下しないための確実性や、どれだけ消耗を抑えながら登っていくかという戦略、そして競技の中では一番長く登り続ける持久力が必要とされます。リードクライミングは少し大型のクライミングジムなら体験できるところがあります。
予選
手で掴むことを想定したホールドには番号がふられ、上に行くほど番号が大きくなっていきます。落下直前に掴んでいたホールドが高度として記録となり、その大きい順で順位が決まります。落下前に次のムーブ(登る動き)を起こした場合は「+」がつき、同じ高さの選手よりも上位となります。
決勝
用意される課題は一つ。1人1回、制限時間6分で選手が順番にトライしていきます。基本的にルールは予選、決勝共に変わらないのがリード競技。同じ高さで並んだ場合は、競技開始から落下までの時間、もしくは完登するまでの時間が短い選手が上位となる。持久力や確実性が必要な競技ながら、やはりスピードも重要になってきます。
スポーツクライミングを手軽に楽しむには
スポーツクライミングの中では、道具も少なく、室内ジムも多いボルダリングが最も手軽で始めやすいクライミング種目です。荷物が少なくてすむので、仕事帰りの会社員の方でも立ち寄りやすく、また1人でも数名でも楽しめるスポーツです。課題をクリアするという達成感と、通うごとに筋力が確実についていきますので、シェイプアップやダイエットにもおすすめ。オリンピックを見てしまうと、とっても難しそうに見えてしまうかもしれませんが、最初は「ハシゴを登る」くらいの課題からスタートしますので、気軽に始めてみて下さい。
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