アパレル生産管理

アパレル未経験者でも縫製工場にスムーズに依頼するための6つのコツ

アパレル未経験者が縫製工場に生産をスムーズに依頼するコツ

アパレル生産の経験がない人が、ブランドを立ち上げてアパレル製品を作りたいと考えたとき、まず縫製工場に電話やメールでコンタクトをしてきます。しかし、アパレル生産が未経験ということで話が噛み合わず、問い合わせだけで終わってしまうということをよく耳にします。そこで、縫製工場を運営していた立場から、どのように依頼を受けたら新しいブランドの製品生産に対して力を入れて取り組もうと前向きに進めていけるかを解説していきます。

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1.まずはきちんと自己紹介

どんなビジネスであろうと、まず基本となるのはお互いの信用です。縫製工場さんに相談する際にも、もちろん自身の身元をはっきりさせることが大切です。ホームページからの問い合わせ、SNSのダイレクトメールなどでも同じことです。まずは自分の現在の状況、そして今後どのような取り組み方を目指して縫製工場さんとコンタクトを取っているのかを明確にしましょう。

縫製工場さんのウェブサイトにも自分自身のことを全く説明しないで問い合わせだけが来ることがあるようです。どのような人なのかイマイチはっきりしないまま、結局生産依頼もなく終わってしまうことが多いということをよく聞きます。メールは性質上、ょく分からない相手には返信しないこともあるでしょう。これは逆の立場で考えるとわかりやすいのですが、迷惑メールが来たということとあまり変わりません。そして第一印象が悪い場合にありがちなのが、もし仕事につながったとしても最後まで上手く噛み合わないで、そして一度きりで終わってしまうことが多いです。生産の相談をしたくてコンタクトをする場合はまず逆の立場となり、自分だったら顔も知らない見ず知らずの相手から生産依頼を受けるまでの心情を考えてコンタクトを取るようにしましょう。それには、まず自身のことを知ってもらうことから心がけてください。ビジネスはお互いのビジョンの一致やメリットがあってこそです。信用できない相手とはビジネスはスタートしません。

2.依頼したいアイテムを具体的にする

縫製工場から見た場合、「こんなアイテムを作りたいです。作ってくれる縫製工場ありませんか?」っという呼び掛けを見た場合は、まず「ウチの工場で作れるのか?」を第一に考えます。多くの縫製工場は本縫い・オーバーロック・扁平縫いの二本針始末など、汎用性の高いミシンのみで縫製できるアイテムならば問題ないと思います。しかし特殊ミシンが必要な場合、例えばインターロック・千鳥ミシン・フラットシーマ・二本針二重環ミシン等、そのミシンを持っていなければできないデザインの場合そもそも話になりなりません。

縫製工場は多く受注できるアイテムや得意なアイテムに合わせてミシン設備を整えています。そのため、衣料品や雑貨の中でも縫製できるアイテムとできないアイテムが意外に細かく分かれています。

ポイント

ミシンやアパレルデザイン・仕様に関して分からないという方は、細かく写真を撮って縫製工場さんに見せるか、絶対に譲れないデザインのこだわり部分を説明することをオススメします。一般的によく見かけるデザイン・仕様に関しては工場さんの方が詳しいので、お任せしてしまうのも一つの方法です。

縫製工場の得意アイテムが細分化されている理由はコチラの記事を御覧ください

3.支払い方法を明らかにする

まだ縫製工場がキレイに生産してくれるかどうかも分からない状態で支払いに関して話をするのは不安だとは思います。しかし縫製工場としては仕事をして従業員を動かしたとしても、きちんと支払ってくれるかどうか?支払いの能力があるのか?っというのは非常に大きな問題なのです。特に小規模・個人ブランドの場合、そして初めての取引にはそういった不安感が大きいものです。まずは、発注側の意向としてどのようなサイトで支払う予定だということを早めに明らかにしておくと安心感が生まれます。

支払いサイトの例

OEMメーカーA⇒縫製工場20日締め、翌月10日支払い
OEMメーカーB⇒縫製工場月末締め、翌月末支払い

特に最初の場合は、先に費用の半分を支払って納品後にもう半分支払いなどにすると、縫製工場さんと良い関係を作っていきやすいかもしれません。「このように支払いをするつもりなんですがいかがでしょうか?」っと相談すると、逆に工場さん側からももう少しサイトを長くしてもいいですよ等と提案してくれるかもしれません。相手が聞きにくいこと、確認しておきたいことに関しては依頼側から先に話してあげると安心できる相手だと感じます。

4.生産管理方法の相談

基本的に縫製に関する資材(糸など)以外は、依頼側が用意すべきです。資材手配までお願いしたい場合は、早めに相談しておくようにしましょう。場合によっては縫製工場さんによっては生地やボタン・ファスナーなどの付属も手配できる場合はあります。しかし、その分の発注や事務手続き管理なども含めた工賃設定となります。

アパレル生産における料金負担の一例

原材料・生地メーカー
副資材(ボタン・ファスナー・裏地・テープ・接着芯)メーカー
縫製用資材(糸・スピンテープ・接着テープ)縫製工場
ブランド資材(ネーム・品質表示・下げ札)メーカー
指定梱包資材(袋・台紙・キーパー・ピン)メーカー
指定外の外装資材(ダンボール)手配は縫製工場(工賃にプラスして請求)
運賃縫製工場

5.スケジュール・納期・トラブル時の対処

アパレル生産が未経験者の方は、どんなトラブルが起こる可能性があるのか想定することは難しいと思います。しかしアパレル生産にはトラブルがつきもので、私は10年以上の生産管理の経験がありますが、トラブルも納期遅れもなく1シーズンを過ごしたことは経験がありません。スケジュールはできるだけ余裕をもった組み立てを行い、トラブルや納期遅れを想定して早めの対処ができるように動き、自身の休日にも縫製工場が動いている場合がことを想定して連絡がとれるようにしておきましょう。

縫製工場としてはアパレル未経験者の方が、トラブルが起きた際にどのように対処してくれるか心配なものです。質問や確認事項には、快く答えるようにコミュニケーションを密にするようにしましょう。思い込みや勝手な判断で生産を進めると、生産完了後にトラブルが発覚するほうが問題が大きくなり、お互いのデメリットになります。

コミニケーションを密に取ることでトラブルを防ぐ例を解説

6.OEM中間業者に依頼するメリットも考える

アパレル生産の未経験者は、OEMの中間業者に依頼することも一つの方法です。管理費などの費用の面が心配だとは思いますが、結果として依頼者・OEM業者・縫製工場の3者全てにメリットとなることがあります。お金の負担においても、支払いのサイトなどの選択肢を増やすことができるかもしれません。

  1. 様々なアイテムに合った縫製工場との繋がりがある
  2. 生地や資材を手配を含めて依頼できる
  3. 小ロットでも縫製工場に依頼しやすい関係ができている
  4. 生産管理やトラブル対処を任せることができる
  5. 費用負担に関して選択肢が増える

まとめ

アパレルは参入するハードルが低いと言われていますが、想像するよりも様々なトラブルなども考えておかなければならず、何事もなく生産することは経験者でも非常に難しいものです。芸能人・インフルエンサーの方や一般の人でもアパレルブランドに挑戦されることがありますが、やはりプロのアドバイスを受けながらプロダクトを行うことが最もおすすめです。誰もトラブルが起こることは望んでいませんが、軽い気持ちでアパレル生産をすることで、依頼者はもちろん縫製工場など関わった人全てに負担がかかってしまうことも考えておいた方がいいと思います。小ロット生産の依頼・相談。縫製工場の紹介など、様々なご相談承っております。ただし、第一のっ項目を意識していただきますようよろしくお願い致します。

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  • この記事を書いた人

ni-no

長年アパレル業界で働いて、スーツ工場勤務から生産管理やカットソー縫製工場の責任者をしてきました。ノウハウの蓄積が少ないアパレル業界の仕事に関してまとめていきます。 【仕事】 ウェブサイト作成と運営 ウェブライティング アパレル製品企画 アパレルOEM生産 承っております。 お気軽にお問い合わせ下さい。 【趣味】 ボルダリング  頭と体を鍛える最強の趣味だと思ってます!!

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